私は妖怪を「人知を越えた異常な現象・若しくは生物」と定義していました。
このように定義し、かつては流れ星や雷といった無生物も妖怪に含まれたんだよということを論じようとしていました。
しかし今ではこの程度では妖怪を定義することができないと痛感しています。
河童を例に挙げると、我々は「河童は水かきがあり、頭に皿があり、水辺に住む妖怪である」ということを「知っています」。
つまり、「水かきがあり、頭に皿があり、水辺に住む妖怪であるということを知っていることが人知を越えたと言えるのか」という問題です。
今では「妖怪検定」なるものも存在し、それをパスした人間にとって妖怪は「人知を越えた異常な現象・若しくは生物」ではないのでしょう。
やはり人によって定義が異なる存在が妖怪なのでしょうか。もしそうであれば、我々は永遠に妖怪を定義することはできないでしょう。